わずかな歯のねじれや重なりはセラミッククラウンで改善できます。ジルコニアやイーマックスがおすすめです。
前歯のねじれをまっすぐにしたい
セラミッククラウンで上前歯のねじれ、歯の大きさを改善しました。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、セラミッククラウンを施したのは上前歯まん中2本です。そのほかの歯は上下ともホワイトニングで色調を明るくしています。
歯がねじれてはえる原因
歯がねじれてはえる原因の多くは、限られた顎骨のスペースに対してはえてくる歯の横幅が大きいことによります。
ほんのわずかでも歯が大きいと、ねじれたり重なったりしてはえてくることが多いようです。逆にほんのわずかでも歯が小さめだと、歯の間にすきまができやすいようです。
歯の大きさやねじれを少しだけ改善させたいときにセラミッククラウンはとても便利です。
イーマックスプレス
現在、当医院で使用しているセラミッククラウンは大きく分けて2種類あります。ひとつはイーマックスプレスと呼ばれるセラミッククラウンです。
イーマックスプレスはニケイ酸リチウムガラスという材質でできたセラミックで、強度や耐摩耗性が天然の歯に最も近いセラミックであると考えられています。
イーマックスプレスは、当医院で当時いちばん使用頻度の高かったセラミッククラウンです。この治療例においてもイーマックスプレスを使用しています。
もうひとつはジルコニアセラミッククラウンというものです。
ジルコニアセラミッククラウン
ジルコニアセラミッククラウンはイーマックスプレスとともにとても人気のある素材です。
ジルコニアは意外と身近な素材です。歯科で使われる以前からセラミック包丁などに使われていましたので耳にしたことがおそらくあると思います。硬くてとてもじょうぶであることがジルコニアの特徴です。
以前は奥歯中心に使用されることが多かったジルコニアですが、材質ならびに加工技術の向上とともに最近は前歯にも多く使われるようになりました。現在ではセラミッククラウンと言えばジルコニアと言われるまでに利用頻度が高まっています。
セラミッククラウン補足情報1
この記事を書いた2020年(令和2年)時点では前歯に応用するセラミッククラウンはイーマックスプレス中心でしたが、それ以降はジルコニアセラミッククラウンの透明性や自然感が飛躍的に向上したことにより、前歯への応用が以前よりも急激に増えています。
セラミッククラウン補足情報2
歯の形や大きさ、ねじれ、重なり、色調などのすべてを総合的に改善する場合は、この症例のようにセラミッククラウンをおすすめしますが、ねじれや重なりだけが気になっている場合は矯正治療+ホワイトニングの組み合わせがおすすめです。
歯の大きさだけが気になっている場合、軽度であれば歯の周囲をけずって整えることができます。色調に関してはホワイトニングで十分に対応できます。
この記事のまとめ
わずかな歯のねじれや重なりはセラミッククラウンで改善できます。ジルコニアやイーマックスがおすすめです。