痛みの少ない矯正治療


やわらかくて細いワイヤーを使うとあまり痛くありません


矯正治療で用いるワイヤーには大きく分けて二種類あります。ひとつはやわらかいニッケルチタンワイヤーというもので、もうひとつは少し硬めのステンレスワイヤーというものです。

ニッケルチタンワイヤーは矯正治療の最初に用いるワイヤーです。ニッケルチタンワイヤーは弾力のあるとてもやわらかい性質をもっていますから、少々でこぼこしている歯並びであっても抵抗なくすんなり装着することができます。

ステンレスワイヤーにくらべてニッケルチタンワイヤーは痛みが少ないと言われています。

ただしまったく痛みがないわけではなくて、装着したその日はほとんど痛くないのですが、翌日、翌々日あたりに少しだけ痛みがあります。
これは、でこぼこした歯並びに装着したニッケルチタンワイヤーがまっすぐになろうとする力(形状記憶)が徐々に発現するためです。
最初のワイヤーに慣れますと、その後はあまり痛まなくなります。


できるだけニッケルチタンワイヤーを使い続けます


私がふだん最初に用いるようにしているニッケルチタンワイヤーのサイズは最小の.010インチです。このワイヤーだけでも十分でこぼこは改善できますが、さらに良好な状態に整えてゆくために徐々にワイヤーのサイズを大きくしたり、部分的に曲げを入れるなどして整列を進めてゆきます。

以前は整列がある程度進んだ段階でステンレスワイヤーを併用することが多かったのですが、ニッケルチタンワイヤーだけで十分対応できることがわかりましたので、今はできるだけ痛みがあまり出ないニッケルチタンワイヤーを使い続けるようにしています。


痛みが出るタイミングは3回やってきます


まず最初のワイヤーを装着したときに軽度の痛みが生じます。その次に痛みが出やすいのがニッケルチタンワイヤーからステンレスワイヤーに交換したときです。
3回めの痛みは、歯を抜いて生じたすきまを閉鎖(牽引)するときにおとずれます。

私の医院では、現在ニッケルチタンワイヤーをメインに使用していますので、2回めの痛みに遭遇する機会は少なくなりました。3回めの痛みに関しましても、歯を抜かずに治すケースが増えてまいりましたから、すきまを閉鎖する痛みに遭遇することもかなり少なくなってきています。