前歯だけ治したい人集まれ!と言いたいところですがむずかしさもあります。そのあたりを解説してみたいと思います。
実は意外とむずかしい前歯中心の矯正治療
前歯だけ治すことはできるのですが、実際には対応できるケースはそれほど多くないというのが現状です。どちらかというと(これは経験的に思うのですが)前歯だけの矯正治療はむずかしい部類に入るかもしれません。
なぜなら前歯の歯列不正を整えた結果、反作用で奥歯がかみ合わなくなってしまったり、以前よりも前歯が出っ歯になってしまうという可能性もわずかですがありますので慎重に取り組まなければなりません。したがいまして理想的には全体的に装置を装着して治すほうが良いと考えています。
このように治療が可能なケースはあまり多くないのですが、治療が可能な場合は比較的短期間でしかもとてもきれいな状態に仕上がります。
それではここで前歯中心の矯正治療がスムーズに行えた治療例をご紹介したいと思います。
前歯中心の矯正治療~ぜひ見てほしい治療例
治療開始前の状態です
上の前歯にわずかなねじれと重なりがあり、先端がそろっていない軽度の歯列不正です。この治療例では上の前歯だけを治しました。(190107)
矯正装置装着
上の前歯に矯正装置を装着したところです。(190128)
バイトプレート使用開始
同日、下の歯はマウスピース(バイトプレート)の使用を開始しました。バイトプレートは顎の動きをスムーズにすることと顎関節を適切な位置に誘導する役割があります。そのほか睡眠中のくいしばりをおだやかにしたり筋肉の緊張をほぐしたりする効果もあります。バイトプレートは必要がある場合にのみ使用します。
ほぼ完成
ほぼ完成に近い歯ならびになりました。(190307)
矯正装置撤去
矯正装置をはずしたところです。(190527)
とても良いかみ合わせです
同日、かみ合わせた状態です。
保定開始(マウスピース)
同日、リテーナー(保定用マウスピース)を装着したところです。透明の装置ですので人に気づかれることはほとんどありません。
保定について
この治療例では約6ヶ月ほどで矯正治療を終了することができました。ワイヤーをはずしたあとはリテーナー(保定装置)を装着してすごします。食事、ハミガキ、入浴時以外は装着しておくのが基本的な考えかたです。リテーナーを使用することでかみ合わせが安定し、上下歯列の緊密な接触関係が整えられてゆきます。
前歯中心の矯正治療におけるもうひとつのむずかしさ
前歯中心の矯正治療がむずかしいとされるもうひとつの理由は、矯正治療のだいじなステップである「前歯の圧下(あっか)」が十分に行えないという点です。必要に応じて適切な圧下を行うことはかみ合わせの長期安定性をもたらします(圧下:歯を垂直的に下げること)
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前歯の部分矯正(治療例)
この記事のまとめ
前歯中心の矯正治療は状態が良いと比較的短期間で完了し、きれいに仕上がります。装置も小範囲ですので違和感少なめです。
この記事はサイト運営者のえとうよしたけが執筆しました。